白髪染めアレルギーの原因とは?

白髪染めなどのヘアカラー(毛染め)でアレルギーを起こすことがあります。厚生労働省でも、「毛染めによる皮膚障害」というタイトルで、報告しています。それによると、毛染めによる皮膚障害の原因は明らかなのに、毎年継続して皮膚障害の事故が発生するのを防ぐため、厚生労働大臣に意見が提出されたとあります。
消費者庁の事故調査データバンクには、毛染めによる皮膚障害の事例が、毎年200件くらい登録されているそうです。
事故調査データバンクでの情報の検索はこちら:http://www.jikojoho.go.jp/ai_national/

 

白髪染めアレルギーの原因画像

 

白髪染めなどのヘアカラー(毛染め)でのアレルギーの原因で多いの、は酸化染毛剤です。酸化染毛剤とは、ヘアカラー、ヘアダイ、白髪染め、おしゃれ染め、アルカリカラー等と呼ばれるものです。酸化染毛剤は、髪の毛にしっかりと色を定着させて、色持ちもいいのですが、有効成分である「酸化染料」に対してアレルギー反応がおこることがあるのです。
酸化染料として有名のものが、パラフェニレンジアミン、、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、トルエン-2,5-ジアミン等です。医薬部外品のヘアカラーを市販で購入した場合、成分の中にこれらの酸化染料が含まれていることが多いのです。

 

例えば、女性用の泡タイプのヘアカラー、2剤式のもので、1液の成分を見てみましょう。

※印は「有効成分」、無印は「その他の成分」
1液・・・パラアミノフェノール※、メタアミノフェノール※、トルエン-2.5-ジアミン※、レゾルシン※、塩酸2.4-ジアミノフェノキシエタノール※、5-アミノオルトクレゾール※
水、ラウレス硫酸Na、POEアルキル(12〜14)エーテル、アルキルグリコシド、エタノール、MEA、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液、PG、PPG、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸Na、塩化アンモニウム、香料、強アンモニア水、塩化Na、無水亜硫酸Na、アスコルビン酸、ミリスチルアルコール、水酸化ナトリウム、エデト酸塩、軟質ラノリン脂肪酸、安息香酸塩、水酸化ナトリウム液、ローヤルゼリーエキス、水解シルク液、無水エタノール

また、男性用の2剤式の白髪染めの、1剤の成分を見てみましょう。

有効成分:塩酸2.4-ジアミノフェノキシエタノール、2.6-ジアミノピリジン、トルエン-2.5-ジアミンパラアミノフェノールパラフェニレンジアミンメタアミノフェノール、レゾルシン
その他の成分:HEDTA・3Na2水塩、PEG-6、PEG(20)、PEG(32)、POEセチルエーテル、アスコルビン酸、アスパラギン酸、アラギニン、塩化トリメチルアンモニオヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロース、海藻エキス-1、強アンモニア水、親油性ステアリン酸グリセリル、セテアリルアルコール、センブリエキス、タウリン、無水亜硫酸Na、無水エタノール、ラウレス硫酸Na、ワセリン、香料

どちらも酸化染毛剤です。主成分として代表的な酸化染料が含まれているのがわかりますね。酸化染料の役割を果たす代表的な物質である、パラフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、トルエン-2,5-ジアミン等は、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こしやすい物質でもあるのです。

アレルギー症状の特徴

白髪染めなどのアレルギー症状とはどのようなものでしょうか?
毛染めをすることでおこる疾患のほとんどが皮膚炎(かぶれ)ですが、まれにアナフィラキシーと呼ばれる症状も起こります。

 

白髪染めアレルギーの原因画像

 

アレルギー性でない場合のかぶれは、だれにでも起こる可能性があり、皮膚の状態によって、かぶれたりかぶれなかったりします。症状は、痛み・かゆみ・赤くなる・水疱・湿潤で、原因となった物質と接触したところにおきます。

 

アレルギー性のかぶれの場合は、アレルゲンと接した場合にのみおこります。症状は、痛み・かゆみ・赤くなる・水疱・湿潤です。1度かぶれてしまったら、症状が治まっても、アレルゲンとなる物質に接するとまたアレルギー症状がおこりますから、アレルゲンが入った毛染めを使うことはできなくなります。
また、アレルギー性のものでアナフィラキシーになる場合は、アレルゲンと接してから数時間以内に、蕁麻疹・皮膚の赤み・息切れ・咳・動悸・血圧の低下・めまい・腹痛・嘔吐などの症状が出ます。この場合には、ショック症状に対する治療が必要になります。

 

ヘアカラーや白髪染めなどを購入したときに、必ず表示しなければいけないと決められている項目がありますので、注意してみてください

ヘアカラーリング剤の安全規制について
○ ご使用の際は使用説明書をよく読んで正しくお使い下さい。
○ ヘアカラーはまれに【重い又は重篤な】(*1)アレルギー反応をおこす
ことがあります。
○ 次の方は使用しないで下さい。
・ 今までに本品に限らずヘアカラーでかぶれたことのある方
・ 今までに染毛中または直後に気分の悪くなったことのある方
・ 頭皮あるいは皮膚が過敏な状態になっている方。(病中、病後の回
復期、生理時、妊娠中等)(*2)
・ 頭、顔、首筋にはれもの、傷、皮膚病がある方
○ ご使用の際には使用説明書にしたがい、毎回必ず染毛の48時間前に皮膚
アレルギー試験(パッチテスト) をして下さい。
○ 薬剤や洗髪時の洗い液が目に入らないようにして下さい。
○ 眉毛、まつ毛には使用しないで下さい。
○ 幼小児の手の届かないところに保管して下さい。
○ 高温や直射日光を避けて保管して下さい。

*1 【重い又は重篤な】については、必ずどちらかを選択する。
*2 括弧内(病中、病後の回復期、生理時、妊娠中等)は各社判断により例
示として表示してもよい。

 

実際に被害に遭われた方について、消費者安全調査委員会の報告書に、「毛染めによる皮膚障害の事例」として画像付きで紹介されています。

アレルギー症状を起こさないために

せっかく白髪を染めて綺麗になるのですから、アレルギー症状は起こしたいないですよね。
アレルギー症状を起こさないためには、48時間前にパッチテストをすることが必要です。これは、市販のヘアカラーや白髪染めを買った時や、美容室での白髪染めの時に、私達ができるたった一つの防衛手段です。パッチテストを行えば、アレルギーが出るかどうかを確認する事が可能なのです。しかし、そのパッチテストをしていないという消費者が7割いるというのが現状です。毛染めによるアレルギーのリスクをなくすためにも、パッチテストは行いましょう。
そのセルフテストは、ヘアカラーなどを使用するときには、毎回行う必要があります。1回だけパッチテストをして、特に変化がなくても、ずっと無症状という保証はないので、次に使う時にも必ずパッチテストを行うようにしましょう。
「自分はアレルギーにならないだろう」という思い込みは捨ててくださいね。
皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の手順と動画は、日本ヘアカラー工業会のホームページで確認できます。

白髪染めアレルギーの原因画像

毛染めの頻度とアレルギー

毛染めの頻度とアレルギーには関係があるのでしょうか?
消費者安全調査委員会によると、毛染めを行う場所は、自宅が46.7%、理美容院が36.8%、両方で行うが16.5%でした。毛染めの頻度は、3か月に1度以上が8割以上で、1か月に1度以上染めている人の割合は4割弱でした。その中でも時に50代以上の方は5割以上いたそうです。つまり、年齢が上がると、毛染めの頻度が増すということがわかりますね。
毛染めは、頻繁にしても特に問題点はないのでしょうか?毛染めの頻度が上がると、アレルゲンに触れる機会が増えるので、アレルギー性皮膚炎のリスクは高くなると考えられています。ですから、なるべく、毛染めの頻度は少なくする方が安全ですね。
また、アレルギー性皮膚炎になる場所は、自宅と美容室どちらも同じくらいですから、美容院だから安心ということはありません。専門の美容師さんと相談の上、毛染めをするようにしましょう。
もしアレルギー症状がおきたら、すぐに医療機関に行くなどの適切な処置をして、酸化染毛剤の使用をやめるようにしましょう。

 

白髪染めは無添加・低刺激が安全